蛇口をひねれば水がでる。
近い将来、当たり前では無くなってしまうかもしれません。
国によっては貧しい子供たちが片道2時間以上もかけて生活するための水を井戸に
くみに行っている姿を学校の授業やテレビを通じてことがあるではないでしょうか?
今世界で深刻化している水不足の問題は、発展途上国の貧しい人たちだけに関係する
問題だと考えている人もいるかもしれません。
にわかに信じがたいですが、なぜ日本にも水不足が広がりつつあるのでしょうか?
目次 |01 日本の水事情 |02 日本でも水不足。なぜ?
➥降雨量による日本の水不足 |03 まとめ
日本の水道普及率は97%を超えています。
また、日本の降水量は約6,400億㎥。
36%は蒸発散しますが、残りの約4,100億㎥は利用可能です。
この降水量は世界的に見ても非常に多く、
「水が豊かな国日本」のイメージにも合いそうです。
ではなぜ、水不足が心配されるのでしょうか?
参照データ:「日本の水資源の現状・課題」|国土交通省
主な理由としてあげられるのが以下の3点です。
①「地形」
②「水の使用量」
③「降雨量」の3点です。
それぞれの理由について、具体的に解説していきます。
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▼①地形による日本の水不足
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日本は大陸のある国々と比べて土地が狭いことから、
河川が急勾配かつ距離も短いといった特徴があります。
そのため、いくら沢山の雨が降っても海へと流れ出てしまうため、
簡単には水の確保ができません。
1994年には、こうした地形の理由から全国的な渇水が起こりました。
「平成6年渇水」です。
J-STAGE(科学技術情報発信・流通総合システム)の情報によると、
当時の梅雨明けは異常に早かったといいます。
また、太平洋高気圧の威力が強く、猛烈な暑さが続きました。
さらに、前年が暖冬だった上に、梅雨時期の少雨も重なって水不足に拍車をかけます。
結果的に、福岡市では断水期間が295日も続く事態となったり、
琵琶湖の水位が観測史上最低値の123cmを叩き出したりと、
各地で深刻な被害を被りました。
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▼②水使用量による日本の水不足
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環境省の資料によると、日本の年間平均降水量は1,718mmです。
降水量だけで見ると、世界平均の2倍と言われています。
しかし、人口密度が高いことから、
一人当たりに換算すると世界平均の1/4程度になってしまいます。
さらには、日本人が使う生活用水は、世界平均の倍以上。
一人当たり200ℓ以上の水を利用しており、
無駄な消費があることが見えてきます。
引用:https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/mizsei/mizukokudo_mizsei_tk2_000014.html
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▼③降雨量による日本の水不足
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世界的な温暖化に伴い、日本でも平均気温が年々上昇しています。
そのため、降雨量もこれまでのバランスが保てなくなっているのが現状です。
環境省の資料によると、日本の平均気温の上昇率は100年に1.15℃の割合で、世界平均よりも上回っています。
こうした気候の変化から、日本でもゲリラ豪雨や大雨による被害が絶えません。
短期集中型の雨が増える一方で、雨が降らない日数も延びているのが現状です。
このように、たくさん雨が降る時期は災害レベルの事態に陥り、
日照りが続くと水不足に。
この状態が続くとなると安定的な水の利用が困難です。
水が豊かだと思っていた日本が、
以外にも危機的状況であること。
具体的にイメージできたでしょうか?
他の記事では、本記事で紹介した内容をさらに詳しく調べてみたり、
『実際に私たちができることってあるの?』
そういった日常に触れたことも皆さんと一緒に考えていければと思います。
著者:GACKT
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